離婚・再婚のとき、子どもは何を思う? 本音に寄り添うために|マリッシュ再出発準備室

離婚・再婚のとき、子どもは何を思う? 本音に寄り添うために|マリッシュ再出発準備室


「離婚しようと思う」——そう親から告げられたとき、子どもは何を思うのでしょうか。

多くの親が離婚を考えるとき、いちばん気にかけるのは、大切な我が子の気持ちだと思います。受け止め方は、年齢や家庭環境、親子関係によってさまざま。この記事では、両親の離婚や再婚を経験した子どもの、気持ちや本音に触れていきます。

親子のイメージ
※画像はイメージです

離婚を知った子どもの本音

両親の別れを知った子どもは、最初は「なんでなのか」「考え直してほしい」と、疑問や悲しい気持ちが一気に沸き上がり、離婚の理由を知りたがります。

とはいえ、事情によっては子どもに伝えられる内容ではなく、曖昧にしてしまう夫婦もいます。そうして突然告げられた別れは、すぐに受け止めることができず、モヤモヤした気持ちを一人で抱えこんでしまうことがあります。

実際に、両親の離婚を経験した子どもへのアンケートや体験談では、こんな本音があがっていました。

「本当はいやだって言いたかった。」

「いきなり母と会えないことになり、当時は悲しくて涙が止まらなかった。」

「どっちについていくか聞かれるのが辛かった。どっちも大好きだったから。」

「パパと離れたくなかった。なんで仲直りしてくれないのって思った。」

両親がそばにいる生活は、子どもにとって当たり前の日常です。その当たり前が突然失われると、悲しみや戸惑いだけでなく、「どうして自分の気持ちも聞いてくれないのか」と怒ったり泣いたりする子も少なくありません。とくに幼い年齢だと、「自分がもっといい子だったら、喧嘩しなかったのかな」と、離婚の原因を自分と結びつけてしまうことがあります。

また、引っ越すのか、学校は変わるのか、これからどう生活していくのか——将来への漠然とした不安も抱きやすいものです。親と過ごした日々や大切な思い出を、すぐに心の中で整理できるわけではありません。大人でも、大切な人との別れは胸が痛むもの。親同士の事情を理解できないからこそ、「家族みんなで一緒にいたい」と願う子どもが多いのも、無理はないのです。

安心できる毎日が始まることも

離婚は、子どもにとって必ずしも「悪」なのでしょうか。その答えは、「そうではない」です。受け止め方は、育った家庭環境によっても違ってきます。

  • 夫婦喧嘩が多く、眠れない日々が続いていた
  • 家庭内で暴力や暴言があった
  • 両親の仲が冷め切っていて、空気が重かった

こうした状況で過ごしていた場合、強いストレスがかかり、感情の波が不安定になるだけでなく、親の顔色をうかがって過ごすようになります。子どもは、表情や声のトーン、その場の空気を、大人以上に敏感に感じ取っています。

だからこそ、心から安心して笑える毎日を過ごせるのであれば、離婚という選択に賛成する反応もあるでしょう。「安心して眠れるようになった」「ご飯の味がわかるようになった」と、良い変化につながることもあります。

心のケアも大切に

どのような事情があっても、両親の存在は、子どもの世界そのものです。「もう会えないのかな」と、離れて暮らす親のことを考え、喪失感を抱くこともあります。今ある環境を一歩引いて見つめ、自身の感情と切り分けながら、子どもの立場になって寄り添うことで、心の奥にある気持ちに触れることができるでしょう。

「大丈夫」に隠れた気持ち

離婚という転機を乗り越えた後は、親子ともに、新しい生活に慣れるための日々が始まります。ひとり親家庭で育った子どもたちの体験談では、こんな声がありました。

「早く自立して、少しでもお父さんを楽にしてあげたい思いが強かった。」

「手伝いをしていたから、掃除と料理が周りより早くできるようになった。」

「お母さんの帰りが遅くて、寂しくて、気を引くことばかり考えていた。」

「他の友達の家はお父さんお母さんが揃っているのが普通なんだって、違いを感じた。」

親への感謝や自立心が芽生えた気持ちと、言いづらい本音の、両方を同時に持っています。進路を考える時期になると、「学費をかけたくない」「早く働いて支えたい」と、自分の希望より親の負担を優先するケースもあります。

一人で生計を立てるには、子どものために頑張って働く必要があり、一緒に過ごす時間が以前より減ってしまうこともあるでしょう。自分のことは自分でやる、進んで手伝いをする——そんな姿は頼もしくも見えますが、本当は甘えたい気持ちを、ぐっと抑えている可能性もあります。

兄弟姉妹がいれば、一緒に遊ぶことで「一人ではない」と寂しさが和らぐこともありますが、それでも寂しさが全て消えるわけではありません。短い時間でも「今日はどうだった?」と声をかけたり、好きなお菓子を買って帰ったり。どうしても忙しいときは、テーブルに置き手紙を残すのもいいでしょう。何気ないやり取りでも、“自分のことを気にかけてくれている”という安心感が、本音を話しやすくなるきっかけになります。

再婚で揺れる子どもの心

再婚を決めたとき、誰よりも先に伝えるべき相手は、子どもです。親が恋愛していると分かっているときは、「家族になるかもしれない」と、ある程度の覚悟ができている場合もあります。

新しい家族として歓迎する子もいれば、実の親に罪悪感を感じたり、納得できず反対したりする子もいます。どんな相手なのか、家族としてうまくやっていけるのか——最初は警戒心が強いことが多いでしょう。

とくに見落としがちなのが、「ママ(パパ)を取られたみたいでいやだ」というやきもち。これは幼い子が感じやすく、自分を置き去りにしてしまうのではないか、という不安からくる感情です。

可能であれば、交際している時点から、少しずつ相手のことを話しておくと良いでしょう。何も話さず、いきなり再婚を伝えるのは、かえって反感を買いやすいもの。どんな相手なのか先に知っておくことで、警戒心も徐々に解けていきます。では、どんな相手であれば、安心した関係を築きやすいのでしょうか。

信頼できる再婚相手とは

再婚を考えるときは、親同士の相性だけでなく、子どもが心を許せる相手かどうかという視点を忘れてはいけません。新しい家族として迎え入れ、気持ちの整理をつけるには、長い時間が必要です。それでも焦らず、子どもの気持ちに寄り添う言葉や行動があれば、だんだんと心を開いていけます。

不安を感じやすい相手

  • 自分とあまり話そうとしない
  • 前の親のことを忘れさせようと、気持ちを無理に切り替えさせる
  • 離婚のことや、話したくないことを必要以上に聞いてくる
  • 急に「今日から家族だから」と距離を縮めようとする

安心しやすい相手

  • 自分のペースを尊重してくれる
  • 「そう思ったんだね」と、気持ちを否定せず受け止めてくれる
  • あいさつや会話を大切に、少しずつ信頼を築こうとしてくれる
  • その人といるとき、親に自然と笑顔が増え、穏やかになる

子どもは、相手から向けられる言葉だけでなく、親の表情や家庭の空気も、しっかり見ています。「この人といると、お母さん(お父さん)は安心しているな」——そう感じられることも、相手を受け入れやすい気持ちにつながります。

そして何より心強い存在は、やはり親です。再婚は親だけの出来事ではなく、子どもにとっても新しい生活の始まり。「私はこうしたいと思っているけれど、あなたはどう思う?」と、子どもの気持ちを聞く時間を、ぜひつくってみてください。

子どもの本音に寄り添うために

子どもの気持ちに、「正解」はありません。ここまで、離婚や再婚など、さまざまな場面で子どもが抱きやすい気持ちを紹介してきました。でも、いちばん大切なのは、目の前にいるわが子の声に耳を傾け、その時々の思いに寄り添うことです。

「自分は愛されている」「どんなことがあっても大切に思われている」と感じられること。そして、安心して帰れる場所があること。それは、どんな困難に直面したときも、前に進むための大きなバネになります。

離婚という選択は、それぞれの家庭で、事情も答えも異なります。対話を重ねながら、「ここなら安心できる」と思える家庭を、一緒につくっていくこと。その積み重ねが、これからの親子関係を支える、何よりの土台になっていくはずです。

どんな道を選ぶとしても、選ぶのは、あなた自身の意思です。

次の一歩を考えるためのページを、用意しています。気になるほうから、のぞいてみてください。

「ここなら安心できる」と思える場所を

子どもの本音に、正解はありません。
対話を重ねながら、一緒に“安心できる家庭”をつくっていきましょう。

※本記事で紹介した声は、よくある子どもの気持ちを一般的な形で再構成したものです。感じ方には大きな個人差があります。お子さんの様子に強い不安がある場合は、スクールカウンセラーや自治体の子育て相談窓口などにご相談ください。